
社員のTOEICスコアをビジネスの場で生かす方法
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社員の英語力を確認できるポイントの一つとして、TOEICのスコアが挙げられます。しかし実際には、TOEICで優秀なスコアを保有する人材が、ビジネスの場においても英語で円滑にコミュニケーションをとれるとは限りません。
本記事では、この原因を説明するとともに、社員のTOEICスコアをビジネスで生かす方法を解説します。
TOEICで高得点が取れてもビジネスで活用できない可能性がある理由
TOEICで優秀な成績を収める社員が、ビジネスでその英語力を発揮できない場合には、以下の3つの原因が考えられます。
①スピーキング力を把握していないため
TOEICで高得点を有する社員がビジネスで英語力を生かせない理由の一つに、スピーキング力が不足していることが挙げられます。
TOEICテストには、Listening&Readingテスト (以下L&R)とSpeaking&Writingテスト(以下S&W)の2種類のテストが存在します。このうち、企業で採用されているのは主にL&Rです。そのため、社員のTOEICのスコアから確認できるのはリスニングとリーディングのスキルのみに限られてしまいます。
一般的に日本人はリスニング、リーディング(インプットスキル)と比較して、スピーキング、ライティング(アウトプットスキル)が苦手な傾向があります。正確な英語力の把握には、S&Wの試験を受験する、あるいは別のスピーキングテストを受験することをおすすめします。
②英語による実際のコミュニケーションに慣れていないため
英語でのコミュニケーション経験が少ないことも、TOEICで高得点をとれる社員がビジネスの場で実力を発揮できない理由の一つです。
TOEICのリスニング問題では、受験者が聞き取りやすいように、話すスピードや発音を調整した音声が使用されます。
しかし実際のビジネスシーンでは、対話者が早口だったり、訛りがあったりする場合も十分に考えられます。こうした実践的な場面に対応できる英会話スキルを、TOEICの学習だけで習得するのは難しいと言わざるを得ません。
③英語の知識だけでなくグローバル人材としてのスキルも必要なため
TOEICのスコアが高くともビジネスで活躍できない社員には、グローバル人材に必要なスキルが備わっていない可能性があります。
TOEICで高得点をとれたとしても、質疑応答にうまく対応したり、自分の意見を積極的に発言したりできるようなスキルが身につくわけではありません。これらをものにするためには、プレゼンテーションやネゴシエーションなど、ビジネスシーンで必要なコミュニケーションスキルを習得する必要があります。
なお、こうしたグロ-バル人材に求められるスキルを身につけられる研修の詳細は後述していますので、そちらをご確認ください。
社員のTOEICスコアをビジネスシーンで生かすには
TOEICスコアが高い社員に、グローバルなビジネスシーンで活躍してもらうためには、TOEIC対策で培ったリスニング力、またリーディング力をスピーキング力に変えるための英語学習が欠かせません。
TOEICのL&Rで出題される内容には、ビジネスの場でよく使われる表現も出てくるため、英語学習の最初のステージとしては最適です。しかし、TOEICのL&R で培えるのはあくまでも英語を理解するための“インプットスキル ”にとどまります。社員にビジネスの場で活用できる英語力を身につけてもらうためには、このインプット力を土台に、英語を運用する力である“アウトプットスキル”も育む必要があります。
アウトプットスキルを効率良く向上させるには、研修の導入が効果的です。まずは簡単な英会話研修から始め、アウトプット力が伸びてきたらプレゼンテーションやネゴシエーションなどの具体的なビジネススキルの習得に移行する、というフローを組めると理想的です。段階的にビジネスに特化した研修を進めていくことで、社員のアウトプット力を着実に伸ばせます。
さらに、英語以外のグローバルスキルを磨ける研修も設けることで、グローバル人材としてのトータルな育成プランを計画すると良いでしょう。
ビジネスで使える英語力を養うために実施したい英語研修の内容
ここからは、社員にビジネスで使える英語力を養ってもらうにあたって、有効な英語研修の内容を紹介します。
①英語ビジネススキル研修
英語ビジネススキル研修では、ビジネスシーンごとに有効な英語のコミュニケーションスキルを学ぶことができます。具体的には、以下のようなシーンを想定した研修が実施されています。
▼主な英語ビジネススキル研修のラインナップ
- ミーティング
- プレゼンテーション
- ネゴシエーション
- 電話対応
- メール対応
- 社内コミュニケーション
英語ビジネススキル研修は、ネイティブ講師との実践的な演習やフィードバックを通して、「英語ができる」を「英語でできる」に変えていくための研修です。そのため、事前にある程度アウトプットスキルを向上させてから、研修に臨むことをお勧めしています。
②異文化理解研修
社員にグローバル人材として活躍してもらうためには、異文化理解研修の実施も欠かせません。
異文化理解研修は、グローバルマインドセットをはじめとする、グローバル環境下において英語スキル以外で必要になるスキルを身につけるための研修です。自国とは異なる価値観や習慣を学び、それに対応していくためのマインドやコミュニケーション手法を養うことができます。
研修は、講義型ではなく、ディスカッションやケーススタディを取り入れたアクティビティ型で実施するのがおすすめです。異文化を背景に持つ相手との交流を通じて、グローバル環境下で円滑なコミュニケーションをとるための手法を効果的に学べます。
なお、異文化理解については、以下の記事で詳細を紹介しています。
まとめ
この記事では、TOEICのスコアをビジネスで生かす方法について以下を解説しました。
- TOEICで高得点がとれてもビジネスで活用できない可能性がある理由
- 社員のTOEICスコアをビジネスシーンで生かす方法
- ビジネスで使える英語力を養うために実施したい英語研修の内容
グローバル人材に必要なスキルが身についていない場合には、TOEICで高得点が取れていても、ビジネスの場で活躍することはできません。ただし、TOEICで高得点を取得している社員は英語力の素地が出来ているため、正しいステップで学習すれば、比較的短期間でビジネスで通用する英語力を養うことが可能です。
効率良く英語力を強化し、グローバルビジネスの即戦力の人材を育成するために、英語研修の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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