英語プレゼンテーション研修とは? 実施するメリットを解説
英語を使ってビジネスをするうえで、欠かせないスキルの一つがプレゼンテーションです。日本と欧米とのプレゼンテーションのスタイルの違いや、自社サービスや商品の発表はもちろん、研究成果の発表など、様々な部門、場面で英語によるプレゼンテーションが必要になるため、多くの企業から、プレゼンテーション研修の相談をいただきます。
本記事では、英語圏で通用するプレゼンテーションスキルを養う研修の内容や、実施するメリットを解説します。
英語プレゼンテーション研修の概要
英語プレゼンテーション研修では、グローバルなビジネスの場で通用するプレゼンテーションスキルを学びます。具体的な研修内容は、以下の通りです。
▼英語プレゼンテーション研修の主な内容
- オープニング・ボディ・クロージングの効果的な方法
- 聴衆との距離感のとり方や関わり方
- データや資料における効果的な表現方法
- 観客を魅了する明確で効果的なメッセージの伝え方
- Q&Aへの対応方法
上記の内容を、座学はもちろん、実践練習を通して学んでいきます。なかでも実践練習では、ネイティブ講師からのフィードバックを受けられるため、社員の英語プレゼンテーションスキルを効果的に向上させることが期待できます。
また、英語研修会社によっては、自社の要望に合わせた研修プログラムを用意してもらうことも可能です。近年ではオンライン会議の普及に伴い、オンライン上のプレゼンテーションに特化したかたちで実施できる英語研修会社も多数存在します。
日本と英語圏のプレゼンテーションの違い
前項の内容だけでは、「なぜ、英語プレゼンテーション研修をわざわざ実施する必要があるのだろう」とお考えになる研修担当者様もいらっしゃるかもしれません。
この疑問をひも解くカギは、日本と英語圏で好まれるプレゼンテーション方法が異なることにあります。英語圏でのプレゼンテーションで成功を収めるには、この違いを踏まえることが重要であり、それを実践形式で効果的に学べる研修の実施が急がれるわけです。
以下では、日本と英語圏でのプレゼンテーションの相違点を、論理展開と資料やスライドの使い方から解説します。
①論理展開
日本と英語圏のプレゼンテーションでは、話の運び方、つまり論理展開が大きく異なります。
日本のプレゼンテーションにおいては、目的や理由、根拠などから話し始め、最後に結論をもってくる論理展開が一般的です。これは、聞き手に“なぜこの結果に至ったのか”という過程を始めにきちんと伝える話の運び方が、日本では好まれる傾向にあることが要因に考えられます。
その反対に、結論を重んじる文化をもつ英語圏では、結論から始まり、その後に理由や根拠を示していく流れのプレゼンテーションが主流です。
このように、好まれる論理展開が異なるため、日本で行うように英語圏でプレゼンテーションを進めると、商品やサービスの魅力をうまく伝えることができません。
②資料やスライドの使い方
プレゼンテーションの資料やスライドを、簡潔に分かりやすく作成するのが望ましいのは、どの国においても共通です。ただし、英語圏のプレゼンテーションでは、この点に細心の注意を払う必要があります。
その理由は、日本語と英語には大きな言語的差異があるためです。これを示すための一例として、“心”と“heart”という同義の言葉を比較しながら説明していきます。
日本語の“心”は、一文字であっても、どういう意味なのか、またどういった印象を与える文字なのかが認識しやすいものです。その一方英語は、“heart”を見ればお分かりいただけるように、全26文字からなるアルファベットの配列で言葉を表現するため、視覚的に意味をイメージすることが困難です。特に文字が続くと、それぞれの意味が余計に分かりづらくなり、非常に読みにくい資料やスライドになってしまいます。
英語のプレゼンテーションで資料やスライドを効果的に使うためには、こうした点にも配慮が求められます。
英語プレゼンテーション研修を実施するメリット
英語プレゼンテーション研修は、日本と英語圏との相違点に対する理解を深めるにあたって重要な役割をもつとともに、多くのメリットがあります。以下で、そのメリットを確認し、研修の実施の有無を決める際の判断材料としてご参照ください。
①結果が出せるようになる
英語プレゼンテーション研修の最大のメリットはやはり、プレゼンテーションで成功を収められるようになる点です。
冒頭でも説明した通り、英語プレゼンテーション研修では、実践練習やそれに対するフィードバックによって、スキルを効果的に伸ばすことができます。また、研修を続けていくうちに、社員の英語プレゼンテーションに対する自信も高められます。
こうして培われたスキルと自信で、社員が説得力のあるプレゼンテーションをできるようになれば、自社にとって大きなビジネスチャンスをつかむことが叶うはずです。
なお、プレゼンテーション研修は、受講する研修生が、近々実際に発表する予定がある、または以前に発表した資料をもとに、研修を実施することが可能です。当然ながら、研修が実務に直結するため、学習意欲も高く、結果として学習効果も高いものとなります。
②英語圏の相手が有する視点への理解を深められる
英語プレゼンテーション研修の実施は、社員に英語圏の相手への理解をより深めてもらうことにもつながります。
プレゼンテーションでは、相手が求めている対応や応答などを、的確に把握する必要があります。そしてこの視点も、論理展開などと同様に、国によって異なるものです。そのため、いくら日本人相手に英語でのプレゼンテーションを練習しても、欧米人の視点でのフィードバックは期待できません。
その点、英語プレゼンテーション研修であれば、多くの場合でネイティブの講師を練習相手としてもらえます。これにより実際の海外の現場を想定し、英語圏の方がどのような視点を有し、どういった質問をしてくるのか、どういった感想をもつのか、といった理解を深めながら、プレゼンテーションスキルを磨いてもらうことができます。また、単に意味が通じる英語ではなく、相手に説得力を与える、より効果的なワードチョイスやフレーズを教えてくれるため、効果的なプレゼンテーションを行うことができるようになります。
③総合的な英語力の向上が見込める
英語プレゼンテーション研修で学んだスキルや知識は、プレゼンテーションに限らず、さまざまな場面で役立ちます。
英語プレゼンテーション研修で社員が身につけられるのは、単に流暢に話すために必要なコミュニケーションスキルだけではありません。相手に好印象を与えるための、表現力や文章作成能力を磨いてもらうこともできます。
このように社員の英語力を総合的に向上させるため、商談の場やメール作成時など、プレゼンテーション以外にも研修の内容が生きる場面が増えていきます。
まとめ
この記事では、英語プレゼンテーション研修について以下を解説しました。
- 英語プレゼンテーション研修の概要
- 日本と英語圏のプレゼンテーションの違い
- 英語プレゼンテーション研修を実施するメリット
社員に英語プレゼンテーション研修を実施することで、スキルや自信を養ってもらえるのはもちろん、総合的な英語力の向上が見込めます。こうした成果をきちんと出すためには、実践的な研修を受けられる英語研修会社を利用するのが賢明です。
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